森の守護神。会話を好む神秘的なゴーレム
オネイロの森には、村人が守護神と呼ぶ存在がいる。
普段は姿を見せないが、時折彼を呼ぶ声の下にやって来るらしい。
子供達が彼に会えると、大喜びで一緒に遊び、
大人達は森がいつまでも平和であることを祈る。
そんなオネイロの森を侵略しようと、多くの者がやって来た。
そのたびに彼は敵と戦い、森に住まう生命を守った。
守護神はすべての悪意ある者達を排除し、
やがて、森に近づく者はいなくなっていった。
人々の望み通り、森には永遠とも思える平穏が作られた。
自分が存在する限り、何が起きようとも問題にはならないのだと、守護神は考えていた。
しかし、それは間違いだった。
彼の目の前で、自らを慕っていた者達は呪われていった。
その姿に、彼は思わず意識を手放した。
やがて目を覚ました彼は、これまで忘れていた自らの目的を思い出す。
何故自分がここにいるのか、自分が何をすべきなのか。
揺るぎのない一つの事実、それは、彼が守護神ではなかったということだ。