魔王の脅威は去り、プレイオス大陸の誰もが思っていた。
これで平和が訪れる―と。
しかし、そんな期待を裏切る事態が起き始めた。魔王の僕、悪魔達は「歪んだ者」を神として崇め、
その「神」の名の下に、生ける者の魂を喰らい始めた。
結果、強い力を持つ悪魔は魔族へと変貌し、魔界を興すほどの力を得るようになった。
古代神に仕えていた者達はその存在を脅威に感じ、魔族に対抗すべく教団を立ち上げ
「歪んだ者」を慕う者達を、悪魔と同じ「悪」と定義し断罪した。
元々「歪んだ者」を慕う者の中には、極々普通の人間や、
魔王の登場のような世界の危機に対し、共に立ち向かう者もいた。
だが、古代神達の教団ではそれを認めず、長い間粛清の対象となっていた。
「歪んだ者」と同じ力を持って生まれたというだけで、悪魔と呼ばれ迫害された者もいた。
だからこそ、彼らは自分達の存在を隠し、影の中で生きるようになったのだ。