ボスモンスター

  • 「ブルーランサー」ギルドマスター
    警備を生業とするギルド「ブルーランサー」は、かつては有名な傭兵ギルドだった。
    人々を守りたい、という初代マスターの意思を受け継ぎ、長きに渡り、警備を請け負っているが
    その考えに気乗りしていない人物がいるという。

    ギルドマスター ランダイン

    強欲なランダインは、ギルドを以前のような戦場を駆け巡る傭兵ギルドに戻したいと考えている。
    彼はその欲望を叶えるため、強大な力を渇望し、いつしか超人を夢見るようになった。
    そんな時、偶然手にしたデイモス教団の魔石が彼を変えてしまった。

    ライダインは魔石を身に着けてから、正気を失う日が多くなっていった。
    目覚める度に彼は強くなっていったが、その手は血に濡れていた。
    そんな日々を繰り返すうちに、その血が誰のものなのかすら気にしなくなっていた。

    …魔石の影響によって、ランダインの精神は徐々に浸食されてゆき、
    そのうち自分を制御することもできなくなっていった。
    彼は正気を失う度に、自分の意思に従わないギルドメンバー達を排除し続けた。

    ランダインは、自分が越えてはいけない一線を越えてしまったことを認識すると、
    魔石のオーラに自らの体を委ねてしまった。
    奇しくもそのタイミングで、タルタロスとの警備契約が成立したという知らせが届く…

    ランダインにとっては好都合であった。
    傭兵団として、更に強大になるためにはタルタロスより最適な場所はない。
    そして、彼は自らの悪魔のような力を試すために、超人記念館へと足を踏み入れた。
  • ジュード王国の英雄的魔法使い
    暗黒戦争にて、デイモス教団からジュード王国を守った一人の魔法使いがいた。
    しかし、戦争終結後、彼は忽然とその姿を消してしまった。
    暗黒戦争で戦死した、他の目的を遂行するために行方をくらませた、
    はたまた別の大陸に渡ったなど諸説あるが、いずれも確かなものではない。

    偉大な魔法使い…その名は「イクシオン」

    彼は人々に、ジュード王国の英雄で偉大な魔法使いだと知られている。
    しかし、いつからかイクシオンがタルタロスに現れるという話が聞かれるようになった。
    それも暗闇と混沌が渦巻く奈落の間に、ぞっとするような姿で出没するというのだ。
    真実は分からない…いや、真実なんてこの際どうでもいいのだ。
    人々にとっては、冥王シャイニックが賭けたそのモンスターへの賞金の方が重要なのだから。
  • 新たな夢を見る悪魔
    魔界では、今一つ存在感がなかった悪魔マルパスには一つの才能があった。

    「甘い言葉で相手を惑わせ破滅に導く」ことだ。

    マルパスは敵対する悪魔達を、その巧みな話術で死に追いやり、彼らの力を吸収し続けた。
    お喋りな悪魔はあっという間に恐ろしく強い存在となったが、さすがに魔王ルクスには敵わなかった。
    魔王ルクスによって、マルパスは消滅直前まで追い込まれてしまった。

    危機に瀕したマルパスは、偶然目の前に現れた異空間の隙間へと逃げ込んだ。
    その隙間の先は魔界ではない「異世界の空間」。
    人為的に作られ、暗闇と混沌が溢れるその場所は、虚弱な悪魔には理想的な場所であった。

    マルパスは強大な闇と魔力が籠るタルタロスを支配するシャイニックと対峙したが、
    強力な呪いにかかった人間の執着は悪魔をも支配するほどであった。
    敗北の代償として、マルパスは奈落の間に閉じ込められ、冒険者の相手をすることになった。

    マルパスはシャイニックを呪いながら、
    奈落の間に足を踏み入れた人間達を甘い言葉で操り、命を奪っていった。
    その犠牲者の魂を取り込むことによって、ルクスには及ばないまでも、
    彼女と勝負できる位には力をつけていった。
    そんな中、マルパスは奈落の間で「ある存在」を知り、その存在を眠りから目覚めさせる。
    それは偶然にも、シャイニックを苦しめる最適な選択であった。