ダークチェイサー:闇の支配者
「カリオン伯爵領、闇の手に落ちる!」…それは一瞬の出来事であった。
闇の教皇“バイス”が率いる狂信軍により、美しい空は死の雲で覆われ、
かつて軽快な音楽と人々の活気に溢れていた広場には、無残な悲鳴だけが鳴り響いた。
それでも、カリオン伯爵は最後の最後まで闇に抗った。
古より偉大な君主を排出し続けてきた剣の家系“カリオン家”の領地を守るため、
そして、最後の希望である“後継者”を守るために。
カリオン伯爵は力尽きたが、その後継者は密かに“誰か”の手によって逃げのびた。
その“誰か”の正体を知った時、バイスはこれ以上の追跡を断念せざるを得なかった。
剣神の弟子、そして銀剣龍として知られる“ウル”を深追いすることが得策ではないと考えたのだ。