アイコンクリックでモンスター情報の詳細を確認できます。
世界の破滅を望む者が目覚めた場所に眠り続ける存在がいた。
それは客人が訪れる度に目を覚まし、その客人を死へと誘う。
完成された空間の存続のため、次の客人の来訪を眠りの中で待つのだ。
久方ぶりに目覚めると、
世界は記憶の中の姿とはまるで違う景色となっていた。
恐怖と怨嗟に満ちていたはずの世界は、
まるで負の感情など存在しないかのような美しさを持っていたのだ。
しかし、それでも彼のすべきことは変わることはない。
プレーローマの意識そのものとも言えるその存在は、
今も変わることなく客人を迎える準備を行い眠りにつく。
シルバリア帝国の有名な貴族家の当主だった彼は、
先祖の志を受け継ぎ、高潔な貴族になることを誓っていた。
しかし、一人の魔法使いが見せた禁忌に魅了され、
神の偉大な力を得るために、何人もの人を殺めた。
そして、ついにその悪事が公のものになった時、
彼を捕らえようとやってきた騎士団を、特別な場所に迎え入れる。
そこは、魔法使いが自分に力と権能を見せてくれた場所だった。
その日の夜を境に、
彼と騎士団の姿を見た者はいなかった。
ただ、グラスタンのあちこちに妙な噂だけを残して。
「騎士団は魔神への供物として捧げられたのだ」と。
少女は夢の中で“誰かの記憶”を見るようになった。
それは語ることもはばかられるような凄惨な記憶。
息苦しさで目覚め、周りの人達に助けを求めたが誰にも相手にされなかった。
そして、あれはただの夢なのだと自分に言い聞かせてまた眠りにつく。
眠りから目を覚ますと、倒れている人達の姿が見えたが、まだ夢の中なのだと思っていた。
再び目を覚ました時には、倒れている人達の数が増えていた。
ふと、一緒にいた名前も知らない男の子のことを思い出したが、
その記憶も自分のものなのか、“誰か”のものなのかわからなくなっていた。
それでも、確かなことが一つだけあった。
自分は“誰か”ではなく、「アタランテ」という名だということ。
アタランテは夢から逃れようともがき続けたが、
プレーローマは決してアタランテを逃がすことはなかった。
永遠に続く夢に囚われ、破滅の運命が彼女を蝕んでいく――
冥界の主「ペルセ」の側近であり知恵の精霊。
寿命を迎えた肉体から魂を抜き取り、冥界へと導く役割をしていたこともあったが、
最近は空を彷徨いながら悠々自適に過ごしている。
肉体を離れようとする強い魂のオーラを感じ取り、
シルバリア帝国の首都グラスタンへと辿り着いた。
子どもには大人が見ることのできない空想の友達がいる。
だが、その友達は成長と共に消えてしまう。
このことを笑う者もいるが、「それ」は確かにそこに存在するのだ。
子どもにしか見ることができず、子どものためにだけ動く。
そんな優しい精霊が。
しかし、破滅のための空間が作られ、
優しい精霊は生命に破滅をもたらす存在へと変貌してしまった。
魔力の流れを敏感に感じ取る能力を持ったネズミ。
その能力を利用しようとする者達に狙われているため、
普段は人の目に触れないように隠れて過ごしている。
そんなラッティが、いつからか街に出て通行人を襲撃したり、建物を破壊するなど
以前には見られなかった行動をし始めた。
貧民街に広まっているおかしな噂とラッティには
何か関連があるのではないかという話もあるが、
今はその真相を調べるよりも、ラッティを追いはらうことが最優先だ。
小さな卵から生まれた神秘の存在。
数多の知識と思考を内包している。
未熟な神は、彼らをその身に取り込むことで完成に至るとされている。
しかし、グラスタンの住民達が持つ悪しき感情までをも取り込み、
自分の意志で宿命を遂げることを選択した。
グラスタンの住民に成り代わるべく、彼らは殺戮を開始する。
神と生命を区別するものは、その絶対的な力と権能と言えるだろう。
ダナミスは、神に近づくために人為的に造られた力と権能の欠片だった。
本来ならば神に至ろうとした者の供物となるはずだったが、
神ならぬ身ではダナミスを受け入れることなど到底できなかった。
だが、自らの求める姿で傍にいてほしいと請われたことで、
今もダミナスは変わらずここにあり続けられるのだ。