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  • シルバリア帝国首都グラスタンの心臓
  • 歓喜と憤怒、悲観と享楽、希望と絶望……
    人々の集まる場所には、数多の感情が渦巻いている。
    その感情こそが人を動かす原動力となり、 やがては世界の情勢すら変えてしまうこともある。

    シルバリア帝国の首都グラスタンの中央広場は、 帝国がまだ王国だったころから、多くの人々に愛される場所だった。

    広場に集まった人々から生まれた想いが形となり、
    大陸全土へと広がったことで、帝国の繁栄を築いたと言っても過言ではない。

    いつしか人々はこの広場を「グラスタンの心臓」と呼ぶようになった。

    今もグラスタンの心臓には人々の想いが満ち溢れ、力強く脈動しているのだ。

  • 夜に目覚める街
  • 当たり前のことだが、ほとんどの人間は夜に眠り、朝に目覚める生活を送っている。
    しかし、シルバリア帝国首都のグラスタンの傍らには、その当たり前とは異なる生活を送る者達が暮らしている。

    その街は、首都をひたすら下った先にあり、 広場からも、皇城からも、そして行政地区からも見えづらい低層にあった。
    そこに住まう人々は、夜の街中をまるで影のように這い回り、 朝になってからそれぞれの住処へと戻り、眠りにつくのだ。

    彼らは今は貧乏であっても、いつかは家族や友達と共に、 当たり前の時間を過ごせることを夢見ていた。
    自らを「愉快なフクロウ」などと自称しておどけているが、 街の外では「貧民街」などと呼ばれ、忌み嫌われる存在だった。

    その街に今、闇よりも暗き存在が迫っていた。

    誰も見向きもしないが故に、誰にも悟られることもなく、 帝国の影とも言える地は、深い漆黒へと染められていった……

  • Part1
  • 世界を無に帰す者の手招き
  • とある世界に、破滅の時が訪れようとしていた。
    それでも英雄達は破滅の運命に抗うべく立ち向かった。
    しかし、彼らを待っていたのは残酷な結末だった。

    己の無力さに打ちひしがれる英雄達を見て、
    一人の老人は怪しい笑みを浮かべる。
    終焉の地に英雄達の魂を捧げることで、
    この空間は『完成』を迎えるのだ。

    火の雨が降り注ぎ、荒波が地上を覆い、大地は割れ、
    そして一つの世界が消滅した。

    決して破滅の運命に抗うことなどできない。
    それこそが老人の決めた唯一のルールだった。
    しかし、ただ一つの小さな星だけが、
    その強靭な意志によって運命に抗い続けていた。
  • Part2
  • 破滅が目覚める空間
  • 破滅は罪人の手によって成されたはずだった。
    しかし、世界は耐えて、耐えて、耐え忍んだ。
    それでも、吹けば消え去るような危うい状態に変わりはなかった。

    そんな中で、首都グラスタンの最奥に
    他の世界を破滅に導いた空間が現れた。

    この状況を打破する方法は誰にもわからなかった。
    それでも、誰かがこの異質な空間を調査しなければならない。

    しかし、破滅を望む空間はその誰かを…
    冒険者という英雄を待っていたのだ。

  • Part1
  • 奇怪な噂
  • 「使用していないはずの地下水路の奥からおかしな音が聞こえてくる」
    「とある獣人の女児が地下水路に突然現れ、どこかへと消えていった」

    冒険譚を望む好奇心旺盛な子ども達は、
    そんな噂を確かめようと、大人には内緒で地下水路へと向かった。
    しかし、そこには古びた水路が残っているだけで、
    何も見つけることはできなかった。

    確かにその場所では、おかしな音が鳴り、歩き回る女児が存在している。
    ただ、膨大な魔力によって制御された空間を認識できる者がいないだけで。
  • Part2
  • 苦しみが刻まれた場所
  • 神々が消えた世界を憐れみ、新しい世界を創造すべく
    禁忌に触れてしまった者達がいた。

    「これは世界と、そこに住まうすべての生命のため」などと大義を掲げ、
    些末な問題と一蹴して禁忌を実行へと移した。

    その結果、禁忌に触れた者達は与えられた罰に蝕まれていった。
    そして、自らの生み出した存在によって真理へと到達する。

    禁忌とは、決して人が触れてはいけないから“禁忌”なのだ。
    彼らがそんな当たり前のことに気づいた時には、
    もう、すべてが手遅れになっていた…