ただ勝つことに執着する孤独な超人
7大超人の1人。
人々は彼を『凶王』と呼ぶ。
他の超人と違って定住の地を持たず、大陸中を放浪している。
幼いころの彼は感情に乏しい、か弱い少年であったが、
自分を理解してくれる師匠の教えがきっかけとなり、「喜び」を知る。
師匠から体術と格闘術を学び、か弱い少年は誰よりも強い男に成長した。
しかし一つ、大きな問題があった。
それは「喜び」という感情を戦いの中でしか感じられないということだった。
戦いに執着する彼は、とある事件をきっかけに村を離れた。
その後数々の戦いで名を馳せ、やがて、誰も手を付けられない戦士として超人と呼ばれるようになった。
噂によると、彼が最初の超人であるとも言われている。
欠落した感情を満たすため、今日も闘争を求めて戦場へと向かう。
定住の地を持たない彼だが、唯一「フォボス」へは幾度となく足を運び、しばらくの間滞在する。
なぜそこを訪れるのかは誰も知らないが、確かなことが一つだけある。
彼の訪れを、住民達は心から歓迎していないということだ。