複雑な仕事を解決し休息を取っていた冒険者の元に、1通の手紙が届いた。
強力な魔法印章で封印された手紙の中には、丁寧に以下のような内容が書かれていた。
『神の使い、冒険者様!
あなたを魔法学園ジェレニスの学園祭「ダフネ」に招待します。
―魔法学園ジェレニス生徒会』
魔法の力によって発展を遂げたシルバリア帝国。魔法学園ジェレニスの地位は、
言うまでもなく高いものだった。
偉大なる魔法使い達は、皆ここの出身だったのだ。
そのため、人々は常日頃から魔法学園ジェレニスに通う生徒達の実力を見たいと思っていた。
人々にとって「学園祭ダフネ」は、生徒達の実力が確認できる唯一の機会だった。
帝国中の人々が学園に押し寄せてしまうため、生徒会は学園祭を招待制にした。
生徒会は王室の力を借りて招待リストを作り、招待状を送った。
2年ごとに催される学園祭に行けるのは、ごく限られた人々のみ。
招待状を受け取るということは、帝国に認められたも同然である。
そんな招待状が自分にも届いたのだ!
冒険者はわくわくする気持ちを抑えながらジェレニス坂を上り、
魔法学園ジェレニスに向かうのだった。