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Part1
星を愛する者達の休息の地
息吹の空間「プネウマ」のように、星にすら影響を及ぼすほどの
特別な場所は他にもいくつか存在する。
この休息の地「エリシア」も、そんな場所のひとつだった。
かつてその場所では、星を愛する者達が休息を求めて過ごしていた。
エリシアの主は訪れる者達を最大限のもてなしで歓迎した。
夜空から零れる眩い月光が大地を照らせば
朝には枯れていた生命も再び目を覚ます。
光が溢れ、誰もがこの地の安寧を望んでいた。
しかし、星を愛する者達が姿を見せなくなると
段々とエリシアを包む暖かな光は失われていった。
かつての姿は見る影もなく
今となっては、主を拘束する監獄へと変貌してしまったのだ。
Part2
星が忘れた存在の記憶
真実の火花を抱いた女性が追放され
裏切られた青年は魔界へと堕落し、その記憶を失った。
休息の地の主は永遠という時の牢獄に囚われ
ただ世界を眺めるだけの存在へと成り果てた。
永久とも呼べるほどの時が流れた頃
星に残された者が休息の地へと訪れた。
”その存在”は、これを自らに与えられた
最期のチャンスであると本能的に理解した。
絶対にこの訪問者を逃してはならない…と。
そうして長く閉ざされていたエリシアは
久方ぶりの訪問者を受け入れた。
永久の時を過ごした”その存在”を突き動かすのは
たったひとつの純粋な疑問。
「なぜ自分だけがこのような目にあわなければならないのだ」
Part1
同じ気持ち
エトワールに生きる多くの生命は神を信仰している。
この星を見守ってくれていると信じているからだ。
神々はその星から離れる予定だったが、
なぜかそこにとどまり続けた。
いつからか彼らへの愛おしい気持ちが芽生えてしまったからだ。
神々の中でその星の生命を最も愛していたのはセレスだった。
他の神からすれば、とても幼くか弱い存在であったが
彼らはセレスのために惜しみなくすべてを分け与えていた。
Part2
最初の試練
生命に活力を与える昼の光が太陽神アグニの情熱ならば
セレスが与える夜の光は安らかな休息を誘う慈愛だ。
囚われの主がその光に触れることはできずとも
過ぎ行く時を月は常に見守り続けていた。
そんなある時、月の力を分け合った存在は、ふとこんな疑問を抱く。
果たして愛を惜しみなく与えるこの子は
受け取る者たちにどれほど信頼されているのだろう。
その疑問は、大いなる存在の意思に導かれるまま
“試練”という名に形を変え、黒いオーラと共に迫ることとなる――
Part1
特別な約束
エトワールの大地に生きるすべての者は
神の祝福を受けて生まれ落ちる。
神々は大地が生命と共に過ごせるように見守り続け
その役割は幾度も引き継がれてきた。
かつてこの大地を見守っていた存在は
エトワールの大地よりも後に生まれた新たな空間を導くため、
この大地を見守る役目をガイアへと引き継いだ。
ガイアもその選択を尊重し
エトワールの大地を見守ることを約束したのだった。
Part2
2番目の試練
多くの神々が姿を消した後
時折眠りにつくことはあれど
ガイアは約束通りこの大地を見守り続けた。
しかし、ガイアに大地の力を分け与えた存在の一部は
ガイアが眠りにつくことを許すことができず、
時空間を超えて再びエトワールの大地へと降り立った。
そしてガイアの寵愛を受けた者の実力を試そうと
試練を課すことを決めたのだった。