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Part1
オルカの言霊が残されし遺跡
神々の時代が終わり、守護者であった「オルカ」が
不在となった場所は 悠久の時が過ぎた後、
時空魔法を研究していた者たちによって発見され、
今はシルバリア帝国と無限回廊の管理下に置かれている。
中でもシルバリア帝国では、重要な政策として
神が残した遺跡の探査と研究が行われており、
その成果として住民の生活が潤い、
国力はますます強くなっていった。
この場所の探査は、主にシルバリア帝国公認の考古学者団体
「Carpe diem」が担っていた。
しかし、新たに派遣された新人研究者「ケイス」が
偶然にも今までCarpe diemの熟練研究者ですら
見つけられなかった遺跡を発見する。
そこは守護者「オルカ」の言霊が残された光の遺跡。
ケイスを始め、多くの考古学者たちは、オルカへの畏敬の念と
遺跡から感じられる眩いばかりの光を目の当たりにし、
「オルカリウム」という名で呼ぶようになった。
Part2
不吉な予兆を感じさせる遺跡
研究者たちの期待とは裏腹に、オルカリウムの探査は困難を極めた。
長い間、これといった成果を得ることができず、
探査隊の規模は日に日に縮小されていった。
そんな中で、ある事件が起こる。
巨大なマッドゴーレムを従えた謎の少年が現れ、
探査隊員を殺害したのだ。
そして、唯一の目撃者であった少女が
共犯者の疑いをかけられてしまう。
事態を重く見た魔法庁は、オルカリウムへの道の封鎖を決定する。
だが、魔法庁の魔法使いたちは知らなかった。
オルカリウムに続く秘密の経路を知る存在が
この時を待っていたことを。
Part1
生命の力が集まる場所
数多の力が混じり合い、ひとつの世界となる瞬間があった。
その膨大な力は世界の隅々へと広がり、
様々な姿を持った命を生み落とした。
産声を上げた世界の中でも、
ひときわ力が集まりやすい場所があった。
そのうちのひとつが「オルカリウム」だ。
そこでは、精霊が生まれ、命を育み続けていた。
精霊たちは光の意思に従うことを自らの使命としていた。
Part2
オルカリウムの裏側
光の精霊「エル・ラルサ」はオルカリウムの存在に
違和感を感じていた。
永遠ともいえる時を過ごしてきた空間ではあるが、
彼はその違和感をいつまでも拭えずにいた。
強き生命の力が残されたオルカリウムの裏側。
エル・ラルサがその場所でできることはあまりにも少なかった。
彼の持つ光の力ですら抗えない死の気配を抑えるために、
その場所は固く封印された。
神の力が及ばない限り、開かれることはないと信じて。
しかし、エル・ラルサが眠りについた一瞬で、
その場所は開かれてしまった。
神に次ぐ力を持つ者によって封印された場所が
いともたやすく消えてしまったのだ。
その時を待っていたかのように、死の気配に満ちた空間の隙間から
異質的な力を持った招かれざる客が姿を見せた。
Part1
精霊を生み出せし命の揺り籠
精霊は神によって生み出され、与えられた使命を全うする。
彼らに与えられた使命は、神の命に従い、全ての命を守護すること。
そんな彼らが始まる場所には、常に1本の木が存在した。
生命の力を内包するその精霊の木を守るように、
多くの木々が巨大な森を作り出した。
神と精霊はその場所を「森」ではなく、「切り株」と呼んでいた。
生命力を使い果たした精霊はその場所へと戻ることで、
新たに生まれ変わることができた。
その場所を創ったオルカが消えた今も、
この世界を離れた神が戻って来ないと知っていても
精霊たちは同じようにその使命を全うしていた。
Part2
精霊の亡骸が集まる場所
この場所で育てられた木はエル・ラルサの手により切られ、
新たな芽吹きを迎える日を心待ちにしていた。
その中で、一向に育つことのない木があった。
最初は数本程度だったが、時が流れるにつれ、
その木が増えていった。
エル・ラルサに頼まれた女神ガイアが様々な方法を試してみるも、
生命を繋げられなくなった精霊が増え始めた。
精霊は自らが土へと還ることで、
代わりにこの地の木々が育つことを願った。
プレイオスで精霊が住まう数少ない場所は、
そうやって現在の形をとどめていた。
ある時、その悲しき現実を長い間見守っていた
エル・ラルサは気づく。
新たな女神の加護がなければ、
この場所にはもう精霊がとどまることはできないのではないかと。