- Part1
- 大陸と大陸を繋ぐ港に眠る記憶
- 古の時代、プレイオス大陸には神の祝福が与えられていた。
そのため、他の大陸に住む者達の中にも
神の祝福を求めてプレイオスを目指す者達が現れた。
やがて、その者達の多くがプレイオスの南端へと辿り着いた。
その場所はプレイオスの入り口となり、
いつからか、波を鎮める精霊の御名でもある
「ネレイス」と呼ばれるようになった。
その後も「ネレイス」は長きにわたり
プレイオスへの訪問者を受け入れ続けた。
神々が姿を消し、そして大陸が空へと浮かび分かたれるまでは。
- Part2
- 大陸の西部と東部を繋ぐ要塞
-
プレイオスの入り口としての役割を失ってからも、
プレイオス西部と東部を繋ぐ架け橋として、
「ネレイス」には多くの人々が訪れていた。
シルバリア帝国では、利便性の高い移動手段について、
様々な研究が行われた。その研究成果こそが、
魔法建造物「インペリアルゲート」である。
ゲートの設置により、人々は以前よりもはるかに安全に
プレイオス西部と東部の移動が行えるようになったのだ。
そんなある日、「ネレイス」に不穏な噂が流れ始める。
「ゲートを通ったら、いつもとは違う場所に辿り着いた」
それを聞いた多くの研究者がゲートの調査を行ったが、
未だゲートに異常は見つかっていない。
- Part1
- 大陸と大陸を繋ぐ港に眠る記憶
- 古の時代、プレイオス大陸には神の祝福が与えられていた。
そのため、他の大陸に住む者達の中にも
神の祝福を求めてプレイオスを目指す者達が現れた。
やがて、その者達の多くがプレイオスの南端へと辿り着いた。
その場所はプレイオスの入り口となり、
いつからか、波を鎮める精霊の御名でもある
「ネレイス」と呼ばれるようになった。
その後も「ネレイス」は長きにわたり
プレイオスへの訪問者を受け入れ続けた。
神々が姿を消し、そして大陸が空へと浮かび分かたれるまでは。
- Part2
- 大陸の西部と東部を繋ぐ要塞
-
プレイオスの入り口としての役割を失ってからも、
プレイオス西部と東部を繋ぐ架け橋として、
「ネレイス」には多くの人々が訪れていた。
シルバリア帝国では、利便性の高い移動手段について、
様々な研究が行われた。その研究成果こそが、
魔法建造物「インペリアルゲート」である。
ゲートの設置により、人々は以前よりもはるかに安全に
プレイオス西部と東部の移動が行えるようになったのだ。
そんなある日、「ネレイス」に不穏な噂が流れ始める。
「ゲートを通ったら、いつもとは違う場所に辿り着いた」
それを聞いた多くの研究者がゲートの調査を行ったが、
未だゲートに異常は見つかっていない。
- Part1
- すべてを失った島
-
プレイオス大陸南部「ネレイス」周辺には、
ある“特別な島”があった。
他の場所では決して手に入らない特別な資源が眠っているため、
多くの者がその島を目指したが、高い波に阻まれ、
島に辿り着くことはできなかった。
唯一、島に足を踏み入れることができたのは、
特別な日に、島の主に招待された者達だけだった。
ある日、強大な魔力の波がプレイオス大陸を空へと打ち上げた。
その最中、多くの人や動物、植物がその魔力の余波によって
海へと落ちていったが、その島だけは
最後まで落ちることはなかった。
あらゆるものを失いながら、
島は大陸と共に空へと浮かび上がったのだ。
- Part2
- 怪しい人形の島
-
「ネレイス」にインペリアルゲートが建てられる以前は、
東部と西部の往来は、とても険しい旅であった。
魔法器具を使用して空を飛ぶか、
徒歩で大きく迂回する他なかったからだ。
ある時、魔法器具の不調により、
人里離れた場所へと不時着した者がいた。
そこはかつて「ネレイス」の周辺に浮かんでいた“特別な島”。
その島に足を踏み入れ、帰って来れた“人”はいない。
やがて、帝国が大規模な調査団を結成し、島の調査へと向かったが
生きて戻って来れた者達は、ほんの僅かだった。
その者達でさえ記憶を失い、
ろくにしゃべることもできなくなっていた。
彼らは何かに怯えるかのように、震えながらうわごとを繰り返す。
島で拾った手足のちぎれた「ぬいぐるみ」を抱えながら。
- Part1
- すべてを失った島
-
プレイオス大陸南部「ネレイス」周辺には、
ある“特別な島”があった。
他の場所では決して手に入らない特別な資源が眠っているため、
多くの者がその島を目指したが、高い波に阻まれ、
島に辿り着くことはできなかった。
唯一、島に足を踏み入れることができたのは、
特別な日に、島の主に招待された者達だけだった。
ある日、強大な魔力の波がプレイオス大陸を空へと打ち上げた。
その最中、多くの人や動物、植物がその魔力の余波によって
海へと落ちていったが、その島だけは
最後まで落ちることはなかった。
あらゆるものを失いながら、
島は大陸と共に空へと浮かび上がったのだ。
- Part2
- 怪しい人形の島
-
「ネレイス」にインペリアルゲートが建てられる以前は、
東部と西部の往来は、とても険しい旅であった。
魔法器具を使用して空を飛ぶか、
徒歩で大きく迂回する他なかったからだ。
ある時、魔法器具の不調により、
人里離れた場所へと不時着した者がいた。
そこはかつて「ネレイス」の周辺に浮かんでいた“特別な島”。
その島に足を踏み入れ、帰って来れた“人”はいない。
やがて、帝国が大規模な調査団を結成し、島の調査へと向かったが
生きて戻って来れた者達は、ほんの僅かだった。
その者達でさえ記憶を失い、
ろくにしゃべることもできなくなっていた。
彼らは何かに怯えるかのように、震えながらうわごとを繰り返す。
島で拾った手足のちぎれた「ぬいぐるみ」を抱えながら。
- Part1
- 少女の辿り着いた場所
-
少女は、行く当てもなく逃げ出した。
自らを狙う追手から、あるいは――この現実から。
ただひたすらに逃げ続け、やがてとある島へと辿り着いた。
その島で、少女はすべての過去を断ち切り
新たな島の主として君臨することとなる。
やがて、島の主は、とある少女の噂を耳にする。
かつての自分によく似た、しかし自分にないものを持つ少女。
だからこそ、島の主は呪いの言葉をこぼさずにはいられなかった。
- Part2
- 自らを映す部屋
-
少女は自らの運命を受け入れることにした。
嫌いな相手も、好いた相手も、例外なく
少女に触れられた者は皆、「それ」へと変わってしまう。
変わり果てた「それ」を見て、少女はひどく落胆し
自分を深く見つめ直す時間を望んだ。
そして少女は、巨大な鏡の鎮座する特別な空間を作った。
その場所で少女はひとり己を見つめ直す。
鏡に映る、不気味な笑みを浮かべた自分を見つめながら。
- Part1
- 少女の辿り着いた場所
-
少女は、行く当てもなく逃げ出した。
自らを狙う追手から、あるいは――この現実から。
ただひたすらに逃げ続け、やがてとある島へと辿り着いた。
その島で、少女はすべての過去を断ち切り
新たな島の主として君臨することとなる。
やがて、島の主は、とある少女の噂を耳にする。
かつての自分によく似た、しかし自分にないものを持つ少女。
だからこそ、島の主は呪いの言葉をこぼさずにはいられなかった。
- Part2
- 自らを映す部屋
-
少女は自らの運命を受け入れることにした。
嫌いな相手も、好いた相手も、例外なく
少女に触れられた者は皆、「それ」へと変わってしまう。
変わり果てた「それ」を見て、少女はひどく落胆し
自分を深く見つめ直す時間を望んだ。
そして少女は、巨大な鏡の鎮座する特別な空間を作った。
その場所で少女はひとり己を見つめ直す。
鏡に映る、不気味な笑みを浮かべた自分を見つめながら。
- Part1
- 観客のいない劇場
-
かつて、他の大陸からプレイオス大陸を目指す者達がいた。
荒ぶる波風を超えて、いくつもの島々を冒険し、
やがて彼らは冒険の最中に「アイエ」島へと立ち寄った。
「アイエ」島の主は、そんな彼らを盛大に出迎えた。
島の外の世界を知らない主にとって、彼らの語る冒険の物語は
あまりにも眩く、心奪われるものだったのだ。
だからこそ、彼らの“冒険譚”を決して忘れないよう、
演劇として語り継ぐ劇場を作り上げたのだった。
- Part2
- 人形はずっとあなたを待っています
-
始まりは小さな劇場だった。
台本はあるものの、演者のまったく足りない劇場に
いつからか人形達が混ざり、劇を演じ始めた。
しかし、あくまで人形は人形でしかなく、
いくら人の真似をしようと、満足のいく劇が完成することはなかった。
だからこそ、人形達は新たな“演者”を待ち望んだ。
いつか夢見た、あの輝く舞台を見届けるために。
- Part1
- 観客のいない劇場
-
かつて、他の大陸からプレイオス大陸を目指す者達がいた。
荒ぶる波風を超えて、いくつもの島々を冒険し、
やがて彼らは冒険の最中に「アイエ」島へと立ち寄った。
「アイエ」島の主は、そんな彼らを盛大に出迎えた。
島の外の世界を知らない主にとって、彼らの語る冒険の物語は
あまりにも眩く、心奪われるものだったのだ。
だからこそ、彼らの“冒険譚”を決して忘れないよう、
演劇として語り継ぐ劇場を作り上げたのだった。
- Part2
- 人形はずっとあなたを待っています
-
始まりは小さな劇場だった。
台本はあるものの、演者のまったく足りない劇場に
いつからか人形達が混ざり、劇を演じ始めた。
しかし、あくまで人形は人形でしかなく、
いくら人の真似をしようと、満足のいく劇が完成することはなかった。
だからこそ、人形達は新たな“演者”を待ち望んだ。
いつか夢見た、あの輝く舞台を見届けるために。